Q 立ち上がったときにめまいが起こります。

A
 
座った状態や、寝た状態から立ち上がると、体の中を流れている血液は重力の影響を受けて、足のほうに下がろうとします。そのままでは上半身、特にもっとも大事な脳の血液が不足してしまいますから、人間の体の調節機構は自律神経の働きを介して、以下のような仕事をします。

1.血管、特に下半身の血管を収縮させる
2.心拍数や心臓の収縮力を増やして、心拍出量(血液の流れ)を増やす

この働きのために、健康な人は立ち上がったときにも脳の血液が不足することなく、普通に動けます。

ところが、さまざまな原因で自律神経の機能が損なわれたり、心臓や血管の機能が低下すると、立ち上がったときに低血圧となり、めまいや立ちくらみが起こります。これを、起立性低血圧といいます。

寝ているとき、座っているときには低血圧でなく、立ち上がったときに血圧が20mmHg以上低下するときに起立性低血圧と診断します。


起立性低血圧の原因 

a. 自律神経障害

 自律神経のうち、

 交感神経は血圧や脈拍を増やす働きを、
 副交感神経は逆に減らす働き

 をしています。したがって、交感神経の機能低下や、副交感神経の機能亢進により起立性低血圧が起こります。
 また、糖尿病や、パーキンソン病、Shy-Drager症候群などの神経疾患に合併する自律神経障害も原因となります。

b. 脱水、貧血、血液透析などによる循環不全

c. 薬物

 血圧を下げる薬物のうち、α遮断薬(カルデナリン、ミニプレスなど)や、中枢性降圧薬(アルドメット、カタプレスなど)は起立性低血圧を起こすことが少なくありません。


起立性低血圧の治療

原因となる病気がある場合はその治療が先決です。薬剤性の場合は原因の薬物を中止します。その他、

○弾力性のあるストッキングを着用する…足に血液が貯留するのを予防

○急激に起き上がったり、立ち上がったりするのを避ける…体位の変化は穏やかに

○副交感神経の機能を抑える薬物(リスモダン、ブスコパンなど)や、血管拡張を予防する薬物(インドメタシンなど)が有効な場合もあります。



しつこい立ちくらみやめまいがあるときには、専門医に相談してみてください。




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