Q 睡眠は充分とっているのに、昼間眠くてしかたがありません。

A 充分な睡眠時間をとっているのに、昼間の眠気が強く、仕事中に居眠りをしてしまう人がいます。

 この原因のひとつとして、睡眠時無呼吸症候群SAS,Sleep Apnea Syndrome)があります。

 わが国でも最近、JRの事故の原因になりクローズアップされていますが、米国の睡眠障害に関する報告書"Wake Up America"のなかでも、SASがさまざまな事故の原因になっている事例が示されています。スリーマイル島原発事故にも睡眠障害が関連していたと報告されています。

 SASは、睡眠中に無呼吸を繰り返す病気です。大部分を占める閉塞型睡眠時無呼吸症候群は、眠っているときに、のどの部分での空気の通り道がふさがってしまうために起こります。無呼吸発作のために深い睡眠が得られず、昼間に眠気を感じることになります。

 太り気味の人、いびきをかく人、特に男性に多い疾患です。もっとも大事な自覚症状としては、昼間に強い眠気があること、倦怠感、集中できない、朝起きたときの頭痛などがあげられます。


 昼間の眠気を客観的に評価する方法としてよく用いられるのが、下記のEpworth Sleepiness Scale(ESS,エプワース眠気尺度)です。


ESS 以下の8つの状況での眠気を、

 0:決して眠くならない
 1:稀に眠くなる
 2:1と3の中間
 3:眠くなることが多い

で4段階評価する。

状況

1.座って読書しているとき
2.テレビを見ているとき
3.公の場所(たとえば劇場や会議)で座って何もしないとき
4.1時間続けて車に乗せてもらっているとき
5.午後横になって休息するとき
6.座って誰かと話をしているとき
7.昼食後(お酒を飲まずに)静かに座っているとき
8.車中で、交通渋滞で2-3分止まっているとき

8項目の合計点が11点以上のとき、異常な眠気がある、と判断します。


ESSで11点以上の人はSASの可能性がありますので、専門医に相談されることをお勧めします。

SAS
の診断のためには、

a. パルスオキシメーター(指に装着する酸素飽和度モニター)によるスクリーニング
b. 携帯型睡眠ポリグラフィー: 呼吸運動、気流、酸素飽和度、いびき音などを外来で検査
c. ポリソムノグラフィー(PSG): b に加えて、脳波、筋電図、眼球の運動などを詳細に検査、入院が必要

などを行います。

 a, b の検査は当院でも行っていますので、ご相談ください。c のPSG検査が必要な場合には入院設備のある専門病院にご紹介いたします。





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