Q 足の親指の付け根が腫れて、痛みます。

A 足の親指の付け根の関節が急に赤く腫れて、強い痛みのために歩くことが困難になる病気として、”痛風”があります。

痛風は血液中の尿酸が多い状態(高尿酸血症)が続いたときに、関節の中に尿酸の結晶が析出するために起こる急性の関節炎です。普通は、血液中の尿酸値が7.0mg/dlを超えるときに高尿酸血症といいます。

痛風は戦前の日本では稀な病気でした。しかし食生活の欧米化に伴って急激に増加し、現在では成人男性の約20%が高尿酸血症といわれ、そのうち約60万人の人が痛風として治療を受けています。

血液中の尿酸が高い状態をコントロールしないで放置すると、痛風発作を起こすだけではなく、痛風腎という腎臓の機能障害を起こすことがあります。最悪の場合には腎不全となり、人工透析が必要になることもあります。

また、高尿酸血症には腎結石や尿管結石を合併することが少なくありません。

さらに、高尿酸血症は、動脈硬化の危険因子です。つまり、尿酸が高い状態を放置すると、脳卒中や心筋梗塞などの心血管病のリスクが高くなってしまうのです。

このため、血液中の尿酸値が高い場合は、たとえ痛風の発作がなくても、きちんと治療を受ける必要があります。

<高尿酸血症治療を開始する基準>

1.尿酸値8.0mg/dl以上で治療開始を考慮します。ただし、それ以下であっても痛風発作がある場合は薬物治療を行います。

2.尿酸値8.0mg/dl以上で種々の合併症(高血圧、高脂血症、糖尿病,肥満、腎障害など)がある場合は薬物治療、それ以外の場合ではまず生活指導、食事指導を行います。

3.尿酸値9.0mg/dl以上では基本的に薬物治療を開始します。



<痛風、高尿酸血症の患者さんに向けた生活、食事上の注意点>

1.肥満を解消すること。

2.十分な水分、尿をアルカリ化する食品を摂る。(尿路結石や腎障害を防ぎます。)

3.アルコールを控える(ビール500ml、日本酒1合以下、週に2日は禁酒)。

4.適度な運動、ストレス解消。

5.プリン体の制限。

プリン体とは、遺伝子情報を伝えるリボ核酸(RNA)に多く含まれています。プリン体が代謝される経路で尿酸が作られるため、食事からプリン体を多く摂ると血液中の尿酸が増加してしまいます。

プリン体の多い食品(尿酸値が高めの人は避けてください!

レバー、白子、あんこう肝、ニボシ、カツオ、カツオブシ、イワシ、サンマ、アジ、干し椎茸、大正エビ。
アルコール、特にビール。(アルコールはそれ自体、尿酸値を上げる働きがあります)


尿をアルカリ化する食品(積極的に食べてください。)


わかめ、ひじき、昆布、ホウレンソウ、ごぼう、さつまいも、にんじん、さといも、バナナ、キャベツなど。


痛風発作が出たときには、炎症や痛みを抑える薬で治療します。(発作中には尿酸を抑える薬は飲まないほうがいいとされています。)
早めに医療機関を受診してください。





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